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2024年2月17日(土)

  • コラム

スキップフロアとはどういうデザイン?その魅力や注意点を解説します!

皆さんは「スキップフロア」について耳にしたことがありますか。
スキップフロアとは、建築の世界で大きな注目を集めている設計手法です。
例えば、通常の1階と2階の間に1.5階を作ることで、家の内部にユニークな空間を生み出します。

この記事では、そんなスキップフロアがどのように家の様式を変えるのか、その魅力や設計上の注意点について解説します。
家づくりに新しい視点を取り入れたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

□スキップフロアとは?

*スキップフロアの基本概念

スキップフロアとは、建築物内で異なる高さのフロアを設ける設計手法です。
通常のフロアの間に中間フロア(例えば1.5階や2.5階)を設けることで、空間にユニークなリズムを生み出します。
この設計手法は、空間利用の効率化はもちろん、建物内での視覚的な魅力を高める効果もあります。
例えば、一般的な住宅においてスキップフロアを採用することで、家族のプライベート空間を確保しつつ、共有空間をより豊かに演出することが可能です。

*スキップフロアと建築基準法の関係

スキップフロアを採用する際には、建築基準法との関係を密に考慮する必要があります。
建築基準法では、建物の高さや面積に関する規定が設けられており、スキップフロアを用いることでこれらの規定に則りつつ、実質的な面積を最大化することが可能です。
例えば、高さ制限や容積率により建設可能な面積に制限がある都市部では、スキップフロアを活用して、限られたスペース内で最大限の床面積を確保する設計がよく用いられています。

ただし、構造計算の観点から見ると、スキップフロアを取り入れた建築物は通常の住宅と比較して、複雑な設計が求められます。
そのため、ご自宅にスキップフロアを取り入れる際は、詳細な構造計算とその対応が必要となります。

□スキップフロアの魅力とメリット!

1:空間を有効活用できる

スキップフロアは従来の階層概念を覆し、縦方向の空間を効率的に活用します。
このアプローチにより、住宅の間取りはより柔軟性を持ち、創造的な設計を叶えられます。
また、延べ床面積に加算されない特性を利用して、土地を有効に活用することが可能です。

2:開放的で明るい空間を実現

スキップフロアは、段差を活用して空間を区切ることで、壁や扉に頼らずに明るく開放的な環境を作り出します。
天井や壁による仕切りが少ないため、自然光が家全体に行き渡り、広がりのある空間が実現可能です。
また、吹き抜けとの組み合わせにより、さらに光溢れる住空間が生まれます。

3:収納スペースの増加

スキップフロアには、多くの階段や段差が存在し、これらを巧みに利用した収納スペースを作り出せます。
例えば、階段下を有効に活用することで、見た目にも美しく、機能的な収納スペースを増やすことが可能です。
これにより、限られた空間でも収納能力を高められます。

4:傾斜地を活かした家づくり

傾斜地においても、スキップフロアはその地形を最大限に活用できます。
従来の建築方法に比べてコストを抑えつつ、土地の特性を活かしたユニークな住宅を実現します。
土地の高低差を利用したスキップフロアは、困難な土地でも魅力的な家づくりの可能性を広げてくれるでしょう。

5:リビングからの景観向上

スキップフロアを利用することで、リビングからの景観が劇的に向上します。
リビング、ダイニング、和室がスキップフロアによって自然につながり、開放的で立体的な空間に見せることが可能です。
視点によって変わる景色は、日々の暮らしに変化と楽しさをもたらします。

□注意が必要!スキップフロアのデメリットと対策について

このような魅力を持つスキップフロアですが、先程お伝えした設計難易度の高さをはじめ、無視できない注意点やデメリットもあります。
そのため、後悔のない住空間を叶えるためには、これらの欠点とその対策を踏まえた上での設計が求められます。
そこでここからは、スキップフロアのデメリットとその対策方法について確認していきましょう。

1:空調の効率に関する課題

スキップフロアのある家は、空間が広がることにより、空調の効きが悪くなる可能性があります。
特に、冷暖房の効率を最適化するためには、断熱材の選択や空気の流れを考慮した設計が求められます。

2:バリアフリー設計の制約

スキップフロアは、階段や段差が多くなるため、バリアフリー設計には不向きです。
高齢者や障害を持つ人々の利便性を確保するためには、動線やフロアの配置に工夫が必要です。

3:建築上の難易度

スキップフロアの設計と構築は、技術的に難しい面があります。
構造の複雑さや建築法規との関係を考慮し、当社のように専門的な知識を持つ建築家や工務店とともに、慎重に計画を進めていくことが重要です。

4:建築費用の増加

スキップフロアを含む住宅は、一般的な住宅に比べて建築費用が高くなる傾向があります。
これは、構造材の追加や特殊な設計によるものです。
そのため、費用対効果を検討し、バランスの取れた設計を心掛けることが大切です。

□まとめ

スキップフロアは、その独特な設計により、住宅に新たな価値と機能をもたらします。
空間の有効活用、開放的な設計、多様な利用の可能性など、住宅に新たな魅力を加えます。

一方で、空調の効率問題やバリアフリーの制約、建築上の難易度、そして建築費用の増加など、これらのデメリットには注意しなければなりません。
メリットとデメリットの両方を理解し、適切な計画と設計を行うことで、スキップフロアの利点を最大限に活用し、理想の住まいを叶えられますよ。

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