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2023年3月22日(水)

  • コラム

注文住宅における無垢材の特徴

今日では注文住宅における建材として、無垢材が注目されています。
今回は無垢材がどういった素材なのかを紹介しつつ建材として利用するメリットとデメリット、無垢材をどのような内装に利用しているのかを紹介していきたいと思います。


■無垢材とはなにか

無垢材とは天然素材の樹木を丸々一本そのまま利用した建材です。
建材に利用される無垢材の特徴として、調湿効果や保湿効果があるため、四季のある日本国内において快適な住居生活を送ることができます。
森林の多い日本にとって木とは身近な存在であり、木材の持つ質感や香りで多くの人を和ませます。

■無垢材の3つの特徴

1.調湿効果
調湿とは室内の湿度をある程度一定に保ってくれる働きのことを指します。
無垢材は、周囲の湿度に応じて自らの水分を保つ仕組みを持ち合わせています。
そのため、無垢材が利用されている建物は湿度が一定に保たれるため、住む人にとって快適な環境となります。

2.保温効果
木材は内部に数多くの空気の層が存在する繊維構造のため、熱が伝わりにくく断熱効果が高い植物です。
そのため、無垢材が利用されている部屋は暖房によって暖められた空気が室内に滞在しやすい特徴があります。

3.視覚的効果
人は自然に触れていることで心身ともに癒されると言われています。
部屋の内部に無垢材が利用されることで、自然に常に間近で触れることができるため、安らぎを感じることのできる空間になります。
また、シックハウスという高気密状態による化学成分の室内空気汚染を防ぐことにもつながります。

■建材に選ばれる無垢材の種類

無垢材と言っても様々な種類の木々が利用されています。
建材として使われる無垢材の種類と種類に応じた特徴を紹介します。

・ナラノキ(楢木)
北海道から九州まで日本国内において広範囲に生息している木です。
強度があり、耐久性も非常に優れていることから、家具やフローリング、天井材といった住居におけるメジャーな素材として利用されています。
加えて、木目が多いため塗料が素早く浸透することでも建材として優れたものです。

・パイン(アカマツ)
パイン材とは北米や欧州からの輸入樹木です。
日本国内にも生息するアカマツを加工した木材であり、柔らかく加工しやすいため、食器棚やダイニングテーブルによく利用されます。
建材としては木材の色が薄いため、部屋のコントラストを上げ、明るい印象を与えます。

・クリノキ(栗木)
食用として利用されている栗ですが、木材としても非常に利用価値があります。
国産木材の中ではトップクラスに強度が高いことに加え、耐水性、防腐性も高いため、建物の土台によく利用されています。
肌目が粗く、褐色がかった色をしているため重厚感のある部屋を演出します。

・レッドシダ―(米杉)
レッドシダーは北アメリカ大陸の太平洋沿岸部にのみ生息する「生命の木」と呼ばれる樹木です。
湿気、腐食、虫害に対して強い耐性が備わっているため、耐久力が高く、軽いため非常に加工に適した木材です。
木目が通直で真っ直ぐなため、デザイン性が高く、天井の建材として利用されています。

・スギノキ(杉木)
日本において馴染みのあるスギノキは建物の構造材や家具の造作材として幅広い用途の加工材として利用されています。
肌触りが良く、柔らかいため加工に適しており、香りも良いため多くの場面で利用されます。
また、他の建材と比べて低価格であるため、フローリングに使われやすい木材でもあります。

■無垢材において気をつけるポイント

無垢材の特徴の部分で無垢材を建材として使うことの利点を紹介しましたが、天然素材であるためデメリットも存在します。
無垢材を使った住居で過ごす場合にはデメリットも存在するということを理解するためにも、気を付けなければならないポイントを3点紹介します。

1.多湿による無垢材の膨張と収縮により破損しやすい
上記の無垢材の特徴の紹介の中で調湿効果は生活している人にとってプラスであると紹介しましたが、調湿効果の中で湿気を吸収しすぎてしまうと無垢材が膨張してしまい、破損してしまう場合があります。
逆に湿気を放出しすぎることでも隙間や反る原因になってしまう可能性があります。

2.無垢材の表面は傷つきやすい
無垢材を利用して作成したフローリングに重量の重いものや鋭く尖ったものを落としてしまうことでフローリングに跡が残ってしまうことがあります。
また、重い家具を乗せ続けた場合も家具の形にへこみができてしまう恐れがあります。
使う家具の重さをあらかじめ調べておき、なるべく強度の高い無垢材を利用しましょう。

3.無垢材は水分に弱い
無垢材の表面に付着した水をそのままにしてしまうとシミになってしまうことがあります。
そのまま付着した水を放置してしまうと、最悪の場合水漏れや無垢材の腐食に繋がってしまいます。
表面を濡らしてしまったら放置せずに布などでふき取ることを心がけましょう。
日々の小さな気配りが住宅を長持ちさせる秘訣になります。

■まとめ
無垢材にも多くの種類があり、用途に応じて適切に使用していく必要があります。
無垢材を利用するメリットや無垢材ならではのデメリットをしっかりと認識しながら長く住んでいくことのできる住宅をつくっていきましょう。

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