そもそも注文住宅とはどんなものを指しているのかと言うと、所有している土地に「自由に設計して家を建てる一戸建て住宅」のことを注文住宅と言います。’’注文’’というと自分の思いのままに家を建てることができるように思えますが、注文住宅にも様々な形態があります。今回は注文住宅の種類と注文住宅の中でもフルオーダー住宅のメリットとデメリットについて紹介していきたいと思います。

■注文住宅の種類

注文住宅には大きく分けて3つの種類があります。
住む人が間取りや設備を全て決める’’フルオーダー’’と、建設会社によって用意されたいくつかの間取りのパターンの中から注文者が選ぶ’’セミオーダー’’、建設会社が提供する住宅モデルから規格を選ぶ’’規格住宅’’の3種類があり、どれも新築の一戸建て住宅による物件となります。

フルオーダーで注文住宅を建てる場合は、設計事務所に1から設計を依頼し、注文者の自由に決めることができます。具体的には間取りやインテリア、設備などの建物全ての要素に対して注文者の意見を取り入れることができます。つまり予算のある限り、理想のマイホームをデザインしていくことができます。

セミオーダーによる注文住宅の場合は、建設会社によって提案されたモデルケースを基に、家を設計していく形となります。間取りや建物の構造は自由に設計するのではなく、工務店によって決められた何種類かの規格の中から選んでいくことで家を形作っていきます。
設備も特定の住宅機器メーカーの中から選ぶため、フルオーダー住宅に比べ自由度は下がります。

規格住宅は住宅会社によるモデルハウスや決まっている住宅プランを注文者が選択して建設するものです。
すでに完成された規格の中から選ぶため、セミオーダー住宅よりも自由度は無く、万人に選ばれるような間取りや設備が採用されています。

■フルオーダーによる注文住宅のデメリット

フルオーダーによる注文住宅では、セミオーダー住宅や規格住宅といった制限のある注文住宅に比べて、個人の要望に応じた住宅を建設出来ることが大きなメリットではあるのですが、自由である反面デメリットもあります。まず初めにフルオーダーによる注文住宅のデメリットについて3点紹介していきます。

1つ目のデメリットとしては、一般的に新築住宅の設計時間に比べ、長くなってしまうことです。
どのような間取りにするということや、どのような素材や家具を使うのか、といったことを初めから考えるため、決めなければならない事項が数多くあります。そのため、設計に多くの時間がかかってしまいます。

2つのデメリットは、設計が全て自由であるが故に最適な間取りを見つけることが難しく、入居後のイメージができないことです。
あらかじめ、どのように生活していくかを入念に決めていかなければ、思い描いていた生活と大きくかけ離れてしまうかもしれません。

3つ目のデメリットは、予算の見積もりを立てることが難しいことです。
モデルハウスのように決まった完成品による事例がないので、実際に建てていくまでおおよその予算しか見積もることができず、当初の希望よりも多くの金額が算出される場合もあります。
予算に関しても優先順位を決め、設計していくことが重要になっていきます。

■フルオーダー住宅によるメリット
1つ目のメリットとしては、住む人の生活スタイルに合わせた住宅を建てることができます。
例を挙げると、高齢になった両親の介護を行いながら住むことのできるバリアフリー機能の二世帯住宅による生活や普段通勤が無く、基本的に家の中で仕事を行うリモートワークが主体の生活など特定の生活スタイルに応じた住宅を作ることができます。

2つ目のメリットとしては、自身の思い描く理想のマイホームをとことんこだわって建てることができます。
建材をこだわって無垢材をそのまま利用したフローリングにすることや機能的かつオリジナリティのある家具を使用できるといった自分にとって満足のいく住宅を形にすることができます。

3つ目のメリットは建設の過程を自分の目で確認できることです。
ゼロから家を建てるため、工事時の不備や欠陥住宅といった入居後の住宅トラブルを事前に防ぐことができます。
また、細部までこだわった家であるため、マイホームに対する愛着も大きくなります。

■まとめ

フルオーダーによる注文住宅は、あらかじめ完成された建売住宅やモデルハウスといった規格住宅に比べて実際に入居するまでの手間やコストが段違いでかかりますが、一生に一度であるマイホームをより理想のものに近づけるには注文住宅でしか達成することができません。
毎日の生活に関わるものである住宅だからこそ、納得のいくまで注文住宅について学び、本当にフル

オーダーによる住宅が必要なものなのかを吟味することで後悔の無い注文住宅による生活を叶えていきましょう。